あるうららかな春の日のことでした。
友人とやってこられた若い相談者さん(女性)は興奮気味にまくし立ててくれました。
「私、運命の人に出会ったんです!その人との相性を占ってください!」
あーハイハイ、分かったからツバ飛ばさないでね。
(もちろん表面的には笑顔を絶やしませんが)
友人と二人で勝手にラブラブな日常をあれこれと話してくれます。
いや彼氏とラブホに入った話なんてどうでもいいから。
お嬢さんがそんな話を大声で話すもんじゃありません。
で、相性を占うったって何もなければ占えませんから相手の生年月日とか名前とかあれこれ必要になってくるわけで。
メモに書いてもらって、ではいざ占い開始とその紙を見て内心「あれぇ?」
Jack2号「すみません、生まれた年は? 年齢が分かればこちらで割り出せますけど」
相手「××才です!でも生まれた年とかは発表されてません!誕生日は公式発表なのであってるはずだから、それで占ってください!」
激しく嫌な予感。 (´Д`lli)
Jack2号「もし良かったら…写真とかお持ちではないですか」
相手「切り抜きでよかったらあります!!!」
おいおいおいおい切り抜きって…。見ればゴソゴソしているバッグにも人形ぶら下がってるし。
しかも切り抜きを出す時にテーブルの上にバッグの中身をぶちまけてくれたのですが、学業に必要ないものしか出てこないんですが。
えらい薄い漫画雑誌だのなんかの絵だの。
気を取り直しつつ出してもらった物を見たのですが…。
切り抜きってアニメキャラの切り抜きかよ!
さっきのラブホの話はお前の妄想かよ!
Jack2号「…………で、この●●さんがあなたの彼氏さんですか?」
相手「そうなんです!どうですか?」
いや、どうですかと言われても 。
相手「でもですねぇ、この間●●を駅で見つけたんです!声をかけたらびっくりして逃げていったんですけど、私のこと恥ずかしがってたんだと思います!
今日もこれからそこの駅で●●を待ってるつもりなんですよ。デートです、デート!」
友人「この二人本当にうらやましいカップルなんですよ!先生どう思いますか?」
神様。
呆れて何も言えずにこの二人を帰した私を許してください…。
年に何度かこういう、電波さんとはまた一線を画したような人達がきます。