また皆さんがうんざりしそうな、電波さんのお話です。
親子連れで占いに来る、なんてことはまあ珍しくもなかったりするのですが、父親がついてくるとなると結構珍しい部類に入ります。
そこそこ年のいっておられそうな父親と一緒に、こちらは「お嬢さん」と言うにはちょっと無理な年齢の女性がこられました。
「ここ最近テレビで私のことを毎日取り上げられて困っている。あることないこと言われて迷惑だ。テレビ局に苦情の電話を入れたが相手にしてもらえなかった。
私の作ってきた話などを盗作されるのも迷惑。誰かが手引きをして家の中に入ってきているに違いない。
ついては、黒幕を突き止めたいので占ってほしい」
えーと…さすがに私もこの時ばかりはリアクションに困りました。
お父様はどうなのかなと顔を見ると、待ってましたとばかりに
「もうね、段々エスカレートしてきて今じゃ娘の考えたアイディアが盗作されてるんですわ。これでも娘は昔作文コンクールに入賞したことがあって、そこから作家を目指しとるんですが、応募した作品全部が他人の名前でドラマになったり映画になったりしてましてね。
こないだもイギリスの作家が娘の書いていた作品を勝手に盗み見たらしくて本を出しとるんですわ。
埒があきませんから弁護士を雇って裁判しようと思ってるんですよ」
すいませんすいません、非常に言いにくいのですが帰れ。