たまーに、自分ではなく人のことを占って欲しいという方がおられます。
生年月日とお名前さえ分かればなんとかなりますので占いを引き受けます。
その方も、占い情報の紙にメモを見ながら記入しておられたので、「ああ他の人かな」と思いながら見ておりましたところ、サッと顔をあげて
「この人を占って!!」と言われました。
苗字もまったく違いますし、年もかけ離れている様子、血のつながりのない赤の他人かな…?と占いに取り掛かりました。
ところが占いの結果はあまり芳しいものではありませんでした。
転落の人生、今が最悪な状況、周囲は敵だらけという惨憺たる結果。
流石にこれはそのままお伝えできません。
間違いではないかもう一度確認しても同じ結果です。
Jack2号は恐る恐る、「今は少し低迷期のようですね……」と話し始めました。
するとその方の顔がパッと輝いたのです。
「でしょ〜〜〜!?やっぱりそうなのねっ?」
……はっ…?
「こいつこの間会社が倒産してさぁ!
私を騙して金巻き上げた奴だから
死ね死ねって思ってたんだけど、
ようやく願いが叶ったわ!」
…帰ってください…。