数年前関係者を頭痛の渦に陥れた、嘘のような本当の話です。
本筋の前に少々サイトについての予備知識を。
ネットショップなど、何かを販売しているサイトというのは、トップページからすぐ分かるところに「特定商取引に関する項目」みたいな内容で、販売者の情報や販売方法、入金方法、送付方法、納品などあらゆる情報を書かなければいけないことになっています(リンクで別ページに飛ぶのでも良い)。
占いも情報ですが鑑定料をもらうので、販売していることになるので書かないといけません。逆に言えばこれがサイトトップに書かれていない、とても分かりにくいところにある業者はまともではないということになります。(これは占いに限らずあらゆる販売サイトで判断材料の一つです)
さて。前置きが長くなりましたが。
Jack2号がいる会社の占いサイトでは、どこのサイトにもあるような無料で占えるコンテンツがあります。
それで当たっている!と思ってくれたらお客さんになってくれるケースも多いです。
そういう意味で設置しているのですが…。
会社宛連絡先メールフォームへ妙に馴れ馴れしいメールが届くようになりました。
「この占い増やして」
「なんか悪い結果しか出ないよ?」
「これから先は有料って出るけど?タダじゃないの?」
たまーにあるんですよね。誰に対してもタメ口のメール。
担当者はサービスに関しての意見メールと受け止めることにして、それは放置されました。
そして数日後。
「占い増やしてってゆったじゃん」
「学校でも言ったけど、ちゃんとしてよ」
「早く直して。待ってるんだしさー」
「ねぇホントにここ×ちゃんのお父さんがやってるホムペなの?」
ますます意味が分かりません。
社長の子供さんに関係があるのかと、担当者は聞いてみたそうですが、社長の子供さんは既に成人しておられ、学校も何もありません。
そういうわけで担当者は極めて事務的にかつ丁寧に「どちら様でしょうか?」という内容のメールを出したそうです。
翌日だったでしょうか。
なにやらすごい剣幕で母子が会社へやってきたそうでした。
えー…。
ここから先は聞くと頭が痛くなるので大分割愛させていただきかつ、簡単にまとめさせていただきますと。
子供は学校でいじめにあっており、何とかしていじめをやめさせるチャンスを狙っていたと。
家でインターネットをしているうちにたまたま検索で出てきたうちのサイト、住んでいる地域と会社住所が近く、父親が運営しているということにすれば自慢できると。あて先が会社になっているから、わざわざ電話して確かめるようなクラスメイトもいないだろうと安易な気持ちで実行したらしいです。
無料で出来る占いはクラスメイトにも大好評でたちまち、チヤホヤされるようになったらしく。
母親としては最初はそういう経緯は知らず、子供が学校に行くようになったので喜んでいたら昨日突然泣いて帰ってきた。事情を聞くとこういう風であったので、たかが子供の嘘に何故付き合ってやらないのかと文句を言いに来たと。
すいません誰か。
何か根本的なところが間違っているような気がするのは私だけでしょうか。
担当者も混乱して意味がよくわからなかったみたいですがとりあえず、勝手にそうやって父親のものだと騙られるのは、何か問題があった時にそちらに損害を請求させていただくことになる、こちらも信用問題に関わるのでやめて欲しいということを説明したみたいです。
がしかし親子は「たかが子供のすること」と譲らず。
最終的にはもう少し上の人が出てきて、「これが子供のやってることで済むうちはいいが、話が広まって信用を貶めた場合、こちらも出るところに出ますよ。そうなると経歴に少々傷がつきますが」とにこやかに 言い放って何とか返したそうです。
バカな子供にバカな親。
子供のすること、で会社社長を勝手に騙られた方はたまったものではありません。
占いとは関係のないお話ですが、なんだかなぁと思った事件でした。
この後担当者はストレスで体調を崩し、数日休んでおりました(苦笑)。
(Jack2号追記:天皇家血筋を騙ったり、特定の職業を騙ったりという事件は今までニュースで見てきていますが、占い鑑定の会社を騙ろうとしたのは初めて出会いました。恐らく今後もないことだと思います。たまに、「うちのサイトで自慢したいから占いのページください」という人はいるみたいですが。丁重ににお断りさせてもらってます)