困ったお客さんもいれば困った同僚もいる。世の中そんなものです。
新しく入られた方は専業ではなくいわゆる「週末占い師」タイプのHさん(仮名)。
まあいわゆる、他に仕事を持っていて会社が休みのときだけ副業をするといったものです。こういう方も占い師さんには沢山います。
(といってもいい加減にやっているわけではありません)
このHさんですが親のコネで入れてもらった会社を、「仕事をやらされるから」という理由で1ヶ月もいないで辞めたり、いろいろあって結婚したあとも親を家政婦代わりに使って平気だったりと、「どうして占い師をやろうという気になれるのか」 というくらい人間性に問題のある方でした。
ちなみにこれらのことは「あたしはぁー」とか言いながら聞いてもいないのにHさんがすべて話したことです。
やってきたのも裏で一応大人の事情やらいろいろあってのことですが、そんなわけで1週間もする頃にはめでたくHさん、職場の嫌われ者になることに成功していました。
さてやっとHさんがお客さんを相手にする日が来ました。
わざわざ言うまでもないですがやっぱりやってくれました…。
以下、それからHさんが仕事をするたびに届いたクレームの一部です。
「あんたみたいなブスが恋愛できるわけないって言われた」
「もうちょっとダイエットしたら?と関係ないことを言われた」
「香水が臭い」
「某匿名掲示板に、私だとハッキリ分かる形で愚痴を書き込まれている。不愉快だ」
「仕事中に携帯いじるな」
「『もうあんたに何言ってもムダだから帰って』といわれた」
はい、大騒ぎになりました…。
結局、何度注意されようとも態度を改めようとしないHさん。
最初は「周囲がカバーして何とかしてやれ」とムチャなことを言っていた上も、売上自体が右肩下がりどころかものすごい勢いで下がっていく現状に、ついにギブアップ。
Hさんは解雇を言い渡されました。
ところがここですんなり辞めるようなHさんではありませんでした。
平気な顔をして仕事場にやってきて他の占い師さんの客をとろうとしたり、備品を黙って持って帰ったりと、「もう辞めるんだから」といわんばかりにやりたい放題。
流石に顧客名簿をデータで持ち出そうとしたのは見つかって警察沙汰になりかけました。
その件があってようやくこなくなりましたが、こちらの方が疲労困憊。
ただ、この人がまたどこかで「暇つぶし」で占い師をやってお客さんを不愉快にさせていないか、それだけが心配です。