よく当たる?占い師のウラ話本当にあった依頼>依頼


次の依頼   本当にあった依頼 入り口  前の依頼

お願い!たまには黙って

 学生さんは1人より数人でやってくることが多いです。といっても全員お客様になってくれるわけではなく、1人のお客様に、あとは野次馬がゾロゾロついてきた、という感じで鬱陶しいことこの上ない大変にぎやかです。

 お互いで好き勝手しゃべって、こちらの言うことを全然聞いてなくて「えっ何ですか?もう一度言ってください」だとか、占いの結果を聞いて「マジー!?やばいじゃん、どうするー」とゲラゲラ笑うのはまあ何とか我慢できますが。

 血管切れそうになったことは何度もあります。


 その日も3人ほどの学生でワイワイガヤガヤとやってきましたが、少し年齢が高いだけあって部屋に入ってくると騒ぐようなことはせず、神妙な顔で座っておられました。これなら安心です。
 真ん中に座っている子の話を聞いて、占いをはじめようとした時でした。
「あのう…これ(占い道具を指差して)で占うんですか?」
 はじの子が聞いてきました。「はい、そうですよ」と営業スマイルで答えます。

 …それで緊張が解けたのかいろいろ聞けると思ったのかは知りませんが。
「占い師になってから何年ですか」
「簡単になれるんですか」
「当たる確率どれくらいですか」
「今何歳ですか」
「彼氏とかいるんですか」
「自分のこととか占うんですか」
「このお店の中で何番目くらいにあたるんですか」
「テレビとか出たことあります?」
「どれくらい儲かるんですか」


 お前らは親鳥にエサをもらうヒナか。
 


次の依頼   本当にあった依頼 入り口  前の依頼