今までにも数々の「奇妙な依頼」というのはあったんですが、これも結構変な類のものでした。
いわゆる遺産相続でモメるというやつで、それはもうお金に対して欲むき出しの人間が嫌になるほど見られます。
ある方が亡くなってその遺産を相続する権利をもつ人たちが、遺言状についての相談でやってこられました。
■遺産相続人Aさんの話。
「故人は遺言状を残して亡くなりました。私はこの遺言状に従えばいいと思うんです」
■遺産相続人Bさんの話。
「故人は生前、私がよくしてくれたことに感謝していた!遺言状も書き直すと言ってたんです!」
■遺産相続人Cさんの話。
「よく遺言状を書き直していたから、これより新しいのがあるかも知れません…」
ということで。
新しい遺言状があるかないか占って欲しいとのこと。
随分変わったことを希望されるなぁ、っていうか困るなぁと内心思っておりました。
「二択だからどちらか言えばいいじゃないか」と思われるかも知れません。
けれど二択だからこそ余計に難しいのです。
極端な話、私の一言である一族の遺産分配が決まってしまうからです。
かなりプレッシャー。
で、慎重に占いをさせていただきましたが、結果は「ない」と出ました。
それを伝えると皆さんなんだかそれなりに納得したような顔になりました。
Aさん「そうですか、良かったです!」
あーはいはい、解決もしましたしね、良かったですね。
Bさん「うーん…じゃあ仕方がないですね。では、他の遺言状はないという証明をしていただけますか」
はいはい、ないという証明を…………
どうやってだ。