「103.お前の職業は何だ」「166.お前の職業は何だ2」で、IT関連会社社長であるにも関わらず器の小ささっぷりを披露してくれた彼ですが、まだ付き合いは少々あった上の人間から、別の人の被害として酒の席で聞いた話です。
(この2つの話を読んでから下記に目を通していただけるとより笑えます)
その当時はまだインターネットも「テレホタイム」という言葉が主流の時代。もちろんウィルスという言葉も「インフルエンザの?」という人の方が多かった頃でした。
その上司の知り合いの方、Cさん(仮名)はある時から、その彼から頻繁に添付ファイル付きのメールが送られてくることに首をかしげたそうです。
Cさんは当時にしては珍しく、ネットの知識も持っている方で、まずはウィルス対策ソフトでそのメールを検索。
すると「ウィルス」であることが判明。
そのウィルスは、感染したPCのメーラー内にあるメールアドレス宛に添付ファイル付きメールを送って感染者を増やすという典型的なもので、これは危険だと思ったCさん、あわてて彼に連絡を。
しかし彼、不機嫌な声でこう切り捨てました。
「何言ってるんですか?
うちの会社は一応インターネットやパソコン関連のものを扱ってるんですよ?
セキュリティもきちんとしています!
ウィルスなんて感染してるわけがないじゃないですか。
そっちが感染してるんでしょ?」
Cさん、かなりムッとされたそうです。
というのも、問いあわせる前に自分のPCが感染してないか十分にチェックしており、ウィルス対策ソフト会社にも問い合わせて、彼のPCが感染源で間違いない、という確認をしていたからです。
それでもこんな不愉快な思いをしてまで食い下がることもないだろうと、Cさんはそのまま電話を切り、彼との交流も自然途絶えていったそうです。
ある時からパタリとウィルス感染メールが届かなくなり、やれやれと思っていた頃。
彼から半泣きの声で連絡がありました。
「うちのPCが感染してました〜。
どうしましょう、顧客にもメールが送られていたみたいで大分感染が広がってて、苦情がすごいんですー。
信用問題にもなりますし、どうしたらいいでしょうかー。
あっでも、うち宛にきたメールで感染したんだからうちも被害者ですよね!?悪くないですよね!?」
流石にCさん、黙って電話を切ったそうです。