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火を噴く!?なぞの手袋

 かなり前のことなので記憶があいまいなのですが、手袋があったからには寒い季節だったのかなと思うお話です。

 その女性の服装もよく覚えていないのですが室内に入ってきても白い手袋だけはされたままでした。
 職業柄、さまざまな事情があってサングラスをはずさない人、帽子をとらない人などおられます。
 ですからそういう類のものだろうと思って特に言及せず占いに入りました。
 鑑定している時に書類を書いたり何かバッグからものを取り出そうとしてだったと思うのですが、邪魔に感じたらしく女性はその手袋をはずしてテーブルにおきました。
 手は特に何もなくて、「ああ単にファッションとしてなのかな」と思いながら占いを続けていました。手の甲にあたる部分に変な魔方陣のようなものが書いてあったために、おまじないか何かかなとも思ったんですけどね。それならなおさら言及されるのを嫌がる方もおられますので、気にはなったんですが黙っていました。

 そうして占いが終わりその女性が立ち上がった段階で、手袋がテーブルに置いたままなのに気づいて私は「お忘れ物ですよ」とその手袋をとって渡そうとしたのです。
 すると女性はパッと振り向いて「触らないで下さい!」といいました。

 てっきり大切なものかと思い、手を引っ込めて「すみませんでした」とお詫びすると、「いえ、ただこの手袋をはめて指を鳴らすと火がつくので取り扱い注意なんです。ここではやりませんけどね」と、ニヤッと笑って手袋をはめ、帰っていかれました。

 
 意味がわからず同僚に話したところ、「マジシャンだったんじゃない、その人」という結論に落ち着きましたが、マジシャンだろうとなんだろうと、室内は火気厳禁なのでご協力お願いいたします。

 でもマジシャンだったら、ちょっとだけ見せてもらえばよかったなと思ったのも事実です。
 残念ながらそのマジシャンの方は二度と来店されませんでした。



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