よく当たる?占い師のウラ話本当にあった依頼>依頼


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わたしが誰よりいちばん2

 これは私の先輩に当たる方の経験談です。
 路上での占いに借り出されたときのことでした。
 利用した方もおられるかも知れませんが、商店街の一角でやっているようなものです。

 簡単な仕切りがあって、お客様のプライベートは保たれるようになっており、待っているお客さんは簡単なパイプいすのおかれた場所に待機していました。
 私がお客さんの鑑定中に、その待機する場所で何か言い合うような声が聞こえました。
 お客さんもビックリし、一時鑑定を中断して覗いてみれば、受付をしていた人に、貫禄のある厚化粧バッチリメイクの中年女性が大声で何か言っています。

 「私が先!」といっているように聞こえたので、何か順番に手違いでもあったのかと思い見ていると、その女性は続けてこういったのです。


「ここで待ってる人達の悩みなんてどうせ大したことないんでしょ!私はすごく深刻なんだから一番先に占ってもらうのが当たり前!


 ムチャクチャです。
 要するに待つのが面倒だから割り込みをしたいのです。
 周囲のお客さんもムッとしたようにその人を見ています。
 受付の子は慣れていないのでオロオロするばかり。

 そんな時に、ちょっと離れた場所で休憩をしていた先輩が立ち上がり、笑顔でそのお客さんに近寄りました。
「お客様、よろしければ私がやらせていただきましょうか」

 問題のお客さんの態度がコロッと変わります
「わかればいいのよ!私の方が優先なんですからね!」

 先輩、そのまま笑顔を絶やさずに言いました。

「どうせあなたの悩みもくだらないことだと思いますけどね」



 その後どうなったかは省略をさせていただきますが(かなり荒れました)、先輩は会社からかなり怒られたものの、沢山のお客さんから指名を受けて無事出張鑑定は終了しました。


 占いを訪れる皆さん、とても深刻な悩みをお持ちです。
 誰が優先というものはありません。

 お客様は大切ですが、そのお客様でも言ってはならない言葉というものがあるんです。




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